そして誰もいなくなった
アガサ・クリスティーと言えば、ミステリの女王と呼ばれる程、ミステリ界にその名を知らぬ者は居ないだろう超有名作家。
ミステリ作品を読むにあたって避けては通れない道である
"道"として後世の作品に多大な影響を及ぼしたのは言うまでもない。
今作はそんなアガサが書いた有名作
前回の記事で書いた十角館の元ネタとも言える作品である。
十角館が期待ほどで無かったせいか、それ程迄には期待はしていなかったが
とは言え「あのアガサ・クリスティー作品」ともなれば背筋も伸びようというもの
「比べるのは失礼」という感想が出るのも頷ける程、とても良作でした。
外国人の名前と言うのは、今ひとつピンと来ないモノで、慣れ親しんだ日本名よりも難しい部分はあったが、それも気になる程では無く
あっという間に事件が起こり、世界観に飲み込まれていくのだ。
内容は、所謂クローズドサークル物で、其々の登場人物がとある人物に呼び出された島で事件が起こる
各々の過去の過ちを断罪するかのごとく
殺されていく
果たして犯人は誰なのか?
そんなお話
お手本のようで目新しくもある結末
世界的にも話題になったのも頷ける作りに
これが女王の実力なのだなと感心させられる。
島を買い取るほどのお金持ちの知り合いはいないし、招待される事も無いだろうが
無職の僕に仕事紹介と言って島に誘われるかもしれないので、その時は過去の過ちを責められることが無いように清く正しく美しい無職で在りたいと思う。
それが事件に巻き込まれないコツだ。