十五少年漂流記
冒険小説と言えばジュール・ベルヌ
SFの父とも呼ばれ、親しまれているベルヌ作品
「80日間世界一周」などなど、何となく聞き覚えのある作品も多いのでは無いだろうか。
日本では子供向けアニメになっていたり漫画化されていたりと、人気も衰えず
海外では「センターオブジアース」という映画の題材になっていたりと世界的にも有名な冒険小説
今回改めて「十五少年漂流記」を読もうと思ったきっかけは、やはり昨今ハマり続けている
サバイバルモノ、その中でも超が付くほど有名な作品なので、一度原作小説を読んでおこうと思ったのだ。うっすら子供時代にアニメで見た記憶があるのだが、流石に内容もすっかり忘れてしまっていたので良い機会なので手にとってみた次第である。
"十五少年漂流記"
とあるアクシデントをきっかけに、十五名の少年達を乗せた船が、嵐に見舞われ無人島に漂流してしまう。年長者が指揮を執り、知識も経験も浅い少年達が力を合わせて島で生き抜く術を模索して奮闘するお話
昨今テレビの企画やアニメ、海外ドラマなどでも人気のある無人島モノではあるが、この作品は何と1800年代に書かれた物だというから驚きだ、そんなに昔から人類は無人島に憧れていたのだな。
無人島モノの中でもオーソドックスな船で難波パターン
(他には飛行機が墜落するパターンが定番だ)
特徴的なのが、やはり子供達だけなところだろうか、賢く聡明な子供が全体の指揮を執り年少者の世話もしつつ、島の全容を探りつつ
なんとか力を合わせてサバイバルして行くのだが、最初から何も物資が無い訳ではない
船には潤沢な物資があるという、比較的難易度は抑え目のパターンである。やはり子供だけでベリーハードモード(物資が何もない状態)とはいかない様だ。
漂流モノや世紀末モノなど、極限状況では
必ず物資問題が出てくるが、今作は初期ステは低め(子供)だが初期アイテムが潤沢(船の物資)といったバランス調整がされている。
他にも物語の定番、島の資源問題である、この手の作品で漂流する島はほぼ必ずといって良いほど資源が豊富だったりする、この辺も主人公が子供達ならではの緩和処置だろう。
「十五少年漂流記」は
色々と御都合主義的な部分は否めないが、比較的子供向け作品と考えればそれも頷ける。
ボリュームも抑え目な作品で、子供でも手に取りやすく、題材も少年心をくすぐられる冒険小説となっているので、未だ色褪せない魅力が詰まった作品と言えるだろう。
ちなみに、現代であれば"少年"だけでなく間違いなく"少女"も一緒で、さらにはアフリカ系の少年少女も数人とアジア系も居て、と
"大人の配慮"が占めるんだろうなぁ