屍人荘の殺人
待ちに待った文庫化、迷わず購入した。
クローズドサークル物として、以前から話題の作品
文庫本のサイズがとても好きで、最近は文庫本しか買わなくなってしまった文庫本人間なので、文庫化されるのをずっと待っていたのだ。
文庫文庫書いていると文庫ってこんな文字だっけ、庫って何だ庫って…となるのはゲシュタルト崩壊だろうか。
内容はクローズドサークル物と言われる、限定された空間で起きる殺人事件を取り扱ったミステリなのだが、話題になるだけあって限定された空間の"限定のされ方"がかなり特殊であり
そこが本作品の肝になっている。
肝心要の肝の部分は、是非読んで頂いて存分に味わって欲しい。
正直、そこ以外はそれ程眼を見張るようなトリックという訳でも無く大きなどんでん返しという事も無い、とまで言ってしまうと凡作かのように聞こえてしまうが、そんな事も無くとても楽しめたし、これぞ本格派と言うのか正統派的な作りになっていると思う。
次作「魔眼の匣の殺人」も是非読んでみたいと思っているので文庫化されるのを口を開けて待ってます。文庫本じゃないとダメな身体になってしまったのよ。
しかし、もう少しアレの原因側の話を深掘りしても良かったのかなぁと思うのは
アレ方面も大好物なだけに引っ張られているかも知れない
突飛な舞台装置を使っているにも関わらず、少し勿体ない気がした。
件の手帳から話が広がるかなと期待したけど、あまりそっち側に話は行きませんでしたね。
令和元年の冬に実写映画化もされる模様
是非観たいものです。